猫まるさんのページ
口コミ投稿
- 去年マリエンバートで [DVD]
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- 投稿日:2020年09月18日
- この口コミの投票獲得数:2票
4 - 1961年のモノクロ作品ですが、4Kデジタルリマスター化されているDVDなので、映像は非常に綺麗です。監督のアラン・レネの作品は他にもいくつか観たことがありますが、この映画はレネ作品の中でもかなり難解で、観る側に考察を求めてきます。物語を観るというより、現在・過去・未来といった時間軸を彷徨わされているかのような感覚になります。主要な登場人物は、去年の駆け落ちの約束を果たしに来た男「X」と、そんな覚えはないという女「A」と、Aを手放したくない男「X」の3人。劇中劇まで登場するので初見では訳がわかりませんでした。劇中劇の「ROSMER」は恐らく戯曲の「ロスメルスホルム」が元ネタだと思われます。私はたまたまロスメルスホルムを知っていたので多少理解できる部分もあるのですが、それでも全部を紐解くことは難しいです。たぶん正解はなく、何度か観て自分なりの解釈を落とし込むしかなさそうです。そういうのが苦手で、純粋にストーリーを楽しみたい人にはお薦めできません。
- 二十四時間の情事 ヒロシマ・モナムール [DVD]
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- 投稿日:2020年09月18日
- この口コミの投票獲得数:7票
4 - 1959年の日仏合作映画です。戦争のトラウマを抱えた男女が広島で24時間だけ共に過ごす物語です。男女は「ヒロシマ」「ヌヴェール」と地名で呼び合い最後まで名乗りません。出会った経緯も描かれず、「君は広島を何も見ていない」「いいえ、見たわ」「いや何も見ていない」と問答のような会話が繰り返され、ロマンチックな恋愛映画とは程遠いです。帰国するという女に男は「残ってほしい」と頼みますが、彼女が広島に留まったかすら不明です。あらゆる説明は省かれ、どこか哲学的な映画です。この男女はお互いにとって象徴的な存在で、最後まで観て副題の「ヒロシマ・モナムール」という意味を推測した時に、自然と「もう一度最初から観たい」と思いました。日米でも日独でもなく、日本とフランスだから描けた作品だと思います。
- 戦士の休息 [DVD]
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- 投稿日:2020年09月18日
- この口コミの投票獲得数:5票
3 - 1969年のフランス映画です。お金持ちの女性と自堕落な男性との恋愛が描かれています。今の時代とは倫理観もだいぶ異なり、しかも自由恋愛のフランスの作品ですから、かなり自由に描かれています。主演のブリジット・バルドーがとても美しくて同じ女性でも見惚れてしまいます。ファッションも素敵です。男性を振り回す小悪魔なイメージが多かったBBが、この作品ではどうしようもない男に振り回されているのが新鮮に写りました。退廃的な雰囲気がいかにもフランス恋愛映画っぽく、尽くす女性が粗末な扱いを受ける描写が多いので、女性には受け入れがたい部分はあるかも知れません。男が本当にどうしようもないキャラクターです。純粋にBBが好きでBBを観たいなら楽しめるかな?と思います。
- ザ・スナイパー [DVD]
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- 投稿日:2020年09月18日
- この口コミの投票獲得数:7票
4 - たまにテレビでやっているので何度か観た事があります。映画好きの友人はこの映画を酷評していましたが、私はそこまで酷くないと思います。ツッコミどころとしては、「暗殺チームのボス」というキャラをやるにはモーガン・フリーマンに「徳を積んだお爺ちゃん感」が出てしまっている事。肉体派ではなく頭脳戦が中心。巻き込まれる親子が命をかけてまで遂行しようとする動機が薄く「父が元警官で頑固」というだけ。素人に小さなピストルを向けられて言うことを聞いてしまう素直な暗殺者。いきなり本名をフルネームで名乗り合う素直な人達。こういう杜撰な設定がB級感を出しているように思いますが、やっぱりモーガン・フリーマンは見てしまいます。スリリングな場面も多く、気軽に観る分には中々面白いです。
- NEW YORK REVISITED [CD] / ウラジミール・シャフラノフ・トリオ, & その他
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- 投稿日:2020年09月18日
- この口コミの投票獲得数:7票
4 - どことなく、演奏者のリラックス感が伝わってくるような、余裕と温かみのある演奏です。1曲目からビル・エヴァンスの名曲でゆったりとした気分になりました。2曲目もエヴァンス。かと思えば、ショパンのプレリュード第20番ハ短調やサン・サーンスの白鳥も入っていますので、ジャズもクラシックも両方好きな人にお薦めです。
- KLAVIER FEUER [CD] / ヴォルフガング・ダウナー・トリオ, Wolfgang Dauner
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- 投稿日:2020年09月18日
- この口コミの投票獲得数:15票
5 - 一言で表すなら「ゴキゲンな一枚」です。1967年の音源ですが、何ともポップで楽しく軽快、それでいてお洒落感もあります。オーソドックスなベースがあって、その上に軽妙なアレンジをちりばめたような印象です。時代的な影響か、ビートルズが何曲か入っていますが、こんなに軽快でお洒落なビートルズは初めて聴きました。ひょっとして本家より気に入ったかもしれません。ハンコックの「Watermelon Man」も最高です。これはライブで聴きたかった!と心底思います。
- プリマ・オ・ポワ [CD] / ジョバンニ・ミラバッシ・トリオ
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- 投稿日:2020年09月18日
- この口コミの投票獲得数:8票
4 - ミラバッシは天才と評されることもありますが、一番の魅力は繊細なのに大胆で個性的なところだと思います。「Llöro」では緻密なリズムで和音を刻みながら、弾けるようなメロディを奏でていて、内側から弾けるような感情を感じます。「Howl's Moving Castle」は、有名なジブリ映画の曲です。とてもおしゃれなアレンジになっていて、劇中にも入れて欲しいと思うほど素敵です。
- SO IN LOVE [CD] / ロバート・ラカトシュ・トリオ, Robert Lakatos
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- 投稿日:2020年09月18日
- この口コミの投票獲得数:7票
4 - ロバート・ラカトシュは好きなピアニストなので、アルバムは何枚も持っています。本作も曲のバランスがとれた良先です。「Palm Song」のような少し哀愁のあるアレンジも素敵ですし、「You've Changed」のように音と音の間合いを楽しむ曲も良いです。音を詰め込んで凄い演奏のように聴かせるのは意外と容易ですが、間合いで聴かせるというのは、一歩間違えると退屈を誘うので中々難しく、その点でもラカトシュは素晴らしいと思います。
- WITH A SONG IN MY HEART [CD] / トヌー・ナイソー・トリオ, Tonu Naissoo Trio
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- 投稿日:2020年09月18日
- この口コミの投票獲得数:6票
4 - 本作のようによく知られた曲ばかりが収録されているアルバムだと、聴きやすい反面誰もが聴き慣れているので、技術力やアレンジがかなり優れていないと誰の印象にも残らないものだと思います。その点トヌー・ナイソーは何を弾いてもトヌー・ナイソーとして聴けるのが魅力です。「My Favorite Things」では絶妙な演奏なのに決して出しゃばらないさり気なさが光っています。「Isn't It Romantic?」のようなスウィンギングな曲でも決して奇抜にはならず絶妙に個性を出してくるので流石です。
- OUR REFLECTIONS [CD] / ティチィアン・ヨースト・トリオ, Tizian Jost, & その他
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- 投稿日:2020年09月18日
- この口コミの投票獲得数:9票
4 - 曲のラインナップは言わずと知れたスタンダードばかりですが、「あぁ、確かにこういうバージョンでも聴いてみたかった」と思うアレンジばかりです。なので、散々聴いてきた曲ばかりなのに、ちっとも聞き飽きた感じはありません。中でも気に入っているのは「Corcovado - Quiet Nights of Quiet Stars」です。ソファに身を沈めて聴いていると自然に目を閉じてリラックスできます。









